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 材料プロセス化学研究室では、大きく分けて『生体材料創成学』『有機電子材料化学』の2分野のテーマに取り組んでいます。一見全く異なった分野のように感じられる方が多いでしょうが、これらの二つの分野は「高分子化学」・「外部環境応答」というキーワードでつながっています。この高分子化学という分野は身の回りの有機材料との接点が多く、我々の暮らしに密接した学問であるといえると思います。
 それぞれの分野は『生体・界面機能材料』『光・電子機能材料』という応用用途に展開されています。そして、各々の視点に立って新材料を開発し、その物性を評価することで、21世紀の諸問題を解決することを目指して研究を行っています。



 では、研究の方法論はどうでしょうか?基本的な方法論は似ています。すなわち、ある問題を解決すべく材料の分子構造を設計した後に、実際に有機化学的な手法により、高分子を合成します。得られた高分子は大抵の場合は粉末状のかたちで得られます。もし、ここで研究を終わってしまうと、ただの粉を作っただけになります。我々の研究室はここで終わらずに、得られた粉の機能を評価します。これこそが有機材料化学の醍醐味ともいえます。
 「粉の評価」といっても様々な視点で考えなくてはなりません。たいていの場合は分子そのもの(溶液状態)の評価から始まり、分子の集合状態(固体状態)の評価へと展開していくことが多いです。我々が目指している「機能」は集合状態(固体状態)での機能発現を狙っています(実際には有機材料は固体状態で身の回りに存在していますから)。このように「設計」→「合成」→「評価」を繰り返すことで、材料の機能を高めていくことになります。その過程において、実用に近づけば近づくほど外部の大学・研究機関・企業との研究が活発になってきます。



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